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桃太郎電鉄シリーズを語る
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まさに『国民的ボードゲーム』の名にふさわしい定番ソフト

Nohm


 元々、桃太郎シリーズのゲームは『桃太郎伝説』が始まりであった。
 伝説と似た音の「電鉄」を次回作とした桃太郎シリーズは
 まったく新しい進化を見せたといえる。

 桃太郎電鉄
(以下、桃鉄)シリーズはその後、
 2、3、DX、HAPPY、7、jr、V(ブイ)、X(ばってん)、
 11、12、USA、G、15、16・・・
 と、ラインナップナンバーを守ったり守らなかったりと、
 おかしな?変遷を遂げている。


 もともとこのゲームは桃太郎である必要はなく、
 すごろくをベースにしたゲームであればよかった。

 ところが『桃太郎伝説』をうまくもじることに成功し、
 いまではボードゲームの代名詞となっている。


 ゲームの遊び方は単純。
 サイコロを振って出た目の数だけ進み、目的地を目指せばいいだけ。

 ただし、単なるすごろくと違うのは
 目的地が固定されているわけではないということ、
 サイコロを振る代わりにカードが使えることである。

 なんといっても、桃鉄のウリは
  • 日本全国を舞台とした広大なフィールド
  • 地域の特色を生かした物件
  • 様々な効果を発揮するカード
 そして
  • 貧乏神の存在
 である。

 これらの要素がうまく調和されることによって、
 見事にすごろくが対戦ゲームと変貌している点に注目したい。


 元来、すごろくという遊びは相手を妨害する手段は無い。
 しかしながら、桃鉄は相手を妨害する手段に溢れている。
 これによって対戦ゲームの色を濃くしているのが伺える。

 その上、勝敗は目的地に着いたか否かで決まるのではなく、
 あくまで最終的な資産で決まるという社長ゲーム的な要素も含んでいる。

 また、マス目にとまることによって
 いつ何時どんなイベントが起こるかわからない緊張感が
 なんともいえない面白さを引き出している。

 誰かが目的地に着いた瞬間、
 目的地から最も遠いプレイヤーには、貧乏神がとりつく。

 貧乏神はプレイヤーに悪行をしていくが、悪行の内容は
 プレイ年数がたつごとに悪化していくという設定もおもしろい。

 また、スリの銀次など一発逆転的な要素もあり
 最後まで結果がわからない、にも関わらず
 ボードゲームとして破綻していないのは立派である。


 ただ、このゲームの欠点としては
 ゲーム内容の大幅なリニューアルができないことだ。
 舞台も日本(USAは例外)と決まっているし、
 ルール自体を変えるわけにもいかない。
 よって、新作の変更点は
 カードや物件の種類・値段、駅などにとどまることになる。

 大幅な変更点が無いのだから、シリーズのうちの1つを所持していれば
 他の購入意欲が薄れるのは避けられないであろう。

 一時はUSAが発売され、桃鉄のフィールドにも大きな変化があったが、
 USAの販売成績は芳しくなかったようである。
 結局、日本という地域に縛られざるを得なかった。

 しかしながら、桃鉄が今後もボードゲームの
 筆頭であり続けることは変わらないだろうと思う。


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