|
ここ最近目まくるしいほどにゲームハードの次世代化が進んでいる。
据え置き型ハードの寿命は大体5年前後となっていて、
メーカーは常に次世代機を研究している。
ここまでゲームの進化を早めた要因はいったい何なのであろうか?
要因の1つとして考えられるのがコンピュータ・情報技術の急成長である。
コンピュータと共にゲームは進化しているのは言うまでもないが、
そのコンピュータの普及が進み技術革新によって容量や通信速度が増す。
ゲームのハードもそれを取り込んで進化する。
ゲームは単なる点と線だけの画面から、
実写に近いリアルな3D映像に進化していく。
それに伴い、ソフトの容量も増す。
ハードはより複雑な処理が出来ることが求められてくる。
加速度的なコンピュータ・情報技術の進歩に比例し、
ゲームの技術も向上するというわけだ。
2つ目の要因として考えられるのが、競争の激化。
かつて、ファミコンの独壇場という状況を退け、
「行くぜ100万台」のスローガンを掲げた「プレイステーション」が
据え置き型ハードの主導権を握ることとなった。
それに負けじと任天堂は
「ニンテンドウ64」や「ゲームキューブ」を世に送り出したが、
一度シェアが確立されソフトの互換性をもつ
プレイステーションには到底及ばなかった。
セガも充分なユーザーを確保できずあえなくハード業界から撤退。
それに代わって、今度はマイクロソフトが「Xbox」という
ハードディスクを搭載したゲームハードを世に送り出した。
世界ではそれなりのユーザーを確保できたものの、
日本ではかなり苦戦を強いられている。
現在、主導権を巡ってその3社が競い合って
次世代ハードの開発を常に進めている。
もはやゲームキューブは末期状態。
新しく出される「レボリューション」(→Wii)は
ゲームキューブより短命に終わる可能性もある。
ましてやプレイステーションを出し抜いて主導権を確保することは
さらなる難業であろう。
そのような現状に一抹の光を照らしてくれた
ハードが「ニンテンドーDS」である。
このハードは高度な技術化が進む現在のハードに
あるひとつのヒントを与えてくれた。
「タッチパネル」である。
銀行の預金や電車の切符購入のときにも使う、
決して新しいとは言えない技術がこれほどゲームと調和することができ、
これほどゲームに奥深さを与えてくれるものだったとは
我々ユーザーは予想だにしなかったことだ。
また、ニンテンドーDSの勢いは
「ゲームボーイアドバンス」の後押しがあってこそ
気付けたということも忘れてはならない。
いくら発想が面白くても、ユーザーがそれに気付けなければ意味がない。
技術が進歩しているのだから
ゲームに使う技術の選択肢などいくらでもあるわけだ。
既出の技術は「古いもの」として無視され、
便利な最新の技術を取り入れようとしている
電子機器、家電とは違い、ゲームの場合は技術との相性がある。
ゲームに合うものであれば取り入れればいいし、
合わないのであれば思い切って捨てればいい。
DSのタッチパネルのように決して最新の技術とは言えないまでも、
ゲームを面白くしてくれる技術が他にもあるという可能性は高いと思われる。
要は「便利であることよりも、面白いものを。
そして、固定客をいかに引き継ぐか。」
ということが焦点になるのではないだろうか。 |
|