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モバイルシステムGBのすべて!
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ポケモン史上初の遠距離通信を実現した周辺機器の紹介です


Nohm



  はじめに 


『ポケモンクリスタル』の時期に「モバイルシステムGB」という
電話回線ではなく携帯電話を使った
(私には)画期的とは思えない
通信システムがありました。

このシステムを使ったポケモンのコンテンツについての
記述がされている書物は一切存在しません!


…とすれば,私の出番!特別企画としまして,
(ポケモンクリスタルの)“オンラインのしくみ”の全貌を明かしましょう!


  モバイルシステムとは? 


ゲームボーイカラーと携帯電話を
「モバイルアダプタGB」という代物を使って接続し,
携帯電話の電波を使って遠距離通信を
どこででもできるようにしたシステムです。

2人が直接お互いの携帯電話と通信し,
対戦や交換をする「ふたりでモバイル」というサービスと
モバイルセンター
(パソコンで言うプロバイダ)を機軸に,
さまざまなデータをダウンロードできる
「みんなでモバイル」というサービスがありました。
(※「みんなでモバイル」のサービスは既に終了しています)

なお,モバイルアダプタGBには3種類あり,
それぞれ「デジタル専用」「cdmaone専用」「PHS専用」で,
なんと
同じ種類のモバイルアダプタとしか
直接通信が出来ないほどの不便さ!

これだけは勘弁してほしかったですね…。


  モバイルシステムをもっとくわしく! 


ポケモンクリスタルを所持している人はわかると思うのですが,
コガネシティのポケモンセンターの看板が
少し違うように見えませんでした?中も広かったし。
じつはその場所こそがモバイルシステムの拠点,

「ポケモンコミュニケーションセンター」(PCC)
だったのです。

そして,コガネシティの西側にそびえ立つ大きなビル。
何のためにあったのか?
それこそが遠距離全国通信の最前線!
「バトルタワー」

この2つの施設が使えるようになります。


◆コンテンツ1 「個人遠距離通信システム」

これは現在でも利用できるシステムです。
私に言わせれば,
このシステムが最も画期的でした。
通信時間も短く,電話がつながればあっという間に交換完了!
GBA版にもつけてほしいくらいの機能でしたね。


◆コンテンツ2 「PCCポケモンニュースマシーン」

このシステムはインターネットではなくポケモンのゲームで
全国のポケモントレーナーのポケモンレポート(セーブデータ)を
もとにしたニュースを読むことがことが出来ます。
毎月発行で
1回100円でした。(高っ!)

コンテンツは,
いろいろなランキングが見られる「トレーナーランキング」や
賞品つきミニゲーム,モバイルセンターからのお知らせなど,
さまざまなコンテンツを楽しむことが出来ます。
トレーナーランキングは全国,県,郵便番号単位で
トップ10まで見ることが出来ます。


 
 トレーナーランキングの例と全国トップクラスのスコア

 例1.バトルタワーで勝った回数(バトルタワーについては後記)
  全国1位は10000回クラス
  
ちなみに私は2000回弱で県2位でした。

 例2.ポケモンを釣った回数
  全国1位は1000000回以上(ダントツ1位)
  
私は100回くらいだったかな?

 例3.タマゴがかえった回数
  全国1位は1000匹を超える 
私は10もなかった気が…

 例4.木を頭突きした回数
  全国1位は100000以上 
私は50弱くらいか?


 
 賞品つきミニゲームのゲーム内容と賞品

 例1.ポケモン心理テスト
  どのポケモントレーナー(虫取り、エリートなど)に
  向いているのか,心理テストで判定。
  結果に応じて珍しいどうぐ(ぎんのこななど)をもらえる。

 例2.グリーンの3年前クイズ
  赤緑時代の内容に関するクイズ。
  最初の3匹のうちゼニガメは右から何番目にあった?など。
  全問正解で「じしん」の技マシンをプレゼント。

 例3.ポケモン名前めいろ
  文字が無作為に並べられていて,
  指定されたポケモンの名前をたどっていくゲーム。
  全面クリアで,モバイルのみで手に入る
  「あおぞらメール」がもらえる。

 例4.ポケモン続くかな?
  4匹のポケモンが順番に現れ,
  何番目に誰が出たかを当てる暗記ゲーム。
  一定の回数をクリアしたらアイテム(ほしのすな等)がもらえる。

 特別編.セレビィプレゼント
  エリートトレーナーから出題されたクイズを全問正解すると,
  「ジーエスボール」という代物が貰え,
  それをガンテツに預けると翌日ウバメの森にセレビィが現れて
  ゲットできるという超スペシャルな企画

  (期間限定で2回しか行われていない)


なお,最近の「むげんのチケット」とかの類のチケット配布の企画は,
この企画がモデルだったりする・・・。


◆コンテンツ3 「PCCトレードコーナー」

これは全国の見知らぬ相手とポケモン交換が出来るシステム。
お互いに希望を出し合い,ポケモンをモバイルセンターに預けます。
(最大7日まで)

そして7日以内に条件が一致する相手がいたら交換成立。
見知らぬ相手とトレードが行われます。

私はこのサービスを1回も使ったことがないのですが,
条件って一致するのでしょうか・・・?
まあ,トレーナーニュースに自分の希望を前もって公表しておくと
条件が一致しやすいようですが。

また,この機能を使ってポッポメールという遊びもありました。
これは希望を交換するポケモンをともにポッポにし,メールを持たせて,
不特定の人とメールのやり取りをするというものです。

また「タマゴけん」というどうぐを使って,
モバイルセンターから特別な技
(といってもピヨピヨパンチ)
覚えているポケモンが生まれてくるタマゴと
引き換えできるサービスもありました。

じつは,これは現在も行われているポケモンセンターでの
「ナゾのタマゴ」プレゼント企画の発端だったりします。


◆コンテンツ4 「バトルタワー」

これは,私がモバイルシステムをすることになった動機です。
全国の強者のポケモンとコンピュータ相手で戦えるシステムです。
仕組みは次のようになっていました。


  バトルタワーの仕組み


 
レベル制限が10区切りで設定できるようになっていて,
 それぞれのレベルに15のバトルルームが用意されています。

 (計150部屋)


 選択した部屋のトレーナーのデータを
 モバイルセンターからダウンロードし,
 その場で手持ちポケモン3体の勝ち抜きバトルをします。

 (対戦の合間に回復があります)


 それぞれの部屋には7人のトレーナーがいて,
 それらは全て全国レベルの強者です。7人抜きを達成すると,
 その日に達成した人のなかで最もよい成績だった人が
 晴れてその部屋のトレーナーになることができるようになります。

 プレイヤーN君がいたとして,バトルタワーのある部屋に
 A,B,C,D,E,F,G君の7人が控えていたとします。
 N君が自分のポケモンを計3匹しか倒されないで
 7人抜きを達成したとします。

 その日はN君以上の成績が収められた人がいなかった場合,
 N君は翌日の7人目のトレーナーとして
 モバイルセンターに登録されます。

 1人目は7人抜き出来なかった人からランダムに選ばれます。
 選ばれた人をT君とします。
 すると翌日,バトルタワーのその部屋のトレーナーは
 T,C,D,E,F,G,N君になります。

 以上のことを延々と繰り返します。

 トレーナーのポケモンはどれも最高の強さを誇っていますが,
 操作をするのはコンピュータなので,結構あっさりと勝てたりします。

 色違いも色違いのままなので,自慢してくる人もいて結構楽しいです。


◆コンテンツ5 「モバイルスタジアム」

任天堂が提供してくれた「最高のバトル資料」といっても良いでしょう。
これは全国大会のバトルのデータ
(どのターンにどのポケモンが
どんな技を繰り出したのかなど)
をモバイルで手に入れることが出来ます。

そしてN64ソフト『ポケモンスタジアム金銀』を使って
実際のバトルを完全再現し,研究することが出来ます。

しかも,そのポケモンたちと
実際にコンピュータ相手でバトルすることもできます。


  今後のオンライン化を示唆したシステム 

このように,結構
内容の濃いコンテンツが提供されていたのです。
わたしもかなりやりこみましたねえ〜。
結構楽しかったです。お金はかかりましたが・・・。
セレビィゲットとかのサービスは
ちょっとクレームものなんじゃないのかい?

そして,そのモバイルを使った全国大会「モバイルカップ」という

あまり知られていない
全国大会もありました。

これはあらかじめ参加登録をし,任天堂のトレーナーと
遠距離バトルを行い,全出場者1000名のなかで
4人の任天堂トレーナーを最短で倒した上位者が
ナンバーワンを決めるための決勝戦に出場できるというものでした。
決勝はちゃんとした直接対決でした。

このようにモバイルシステムは
ちょっと変わった企画を続けてきたのですが,
ポケモンがGBAシリーズに突入した数ヵ月後,
多くの人に惜しまれながらも,サービス終了となりました。

しかし
最も全国のトレーナーが互いに近づけた
サービスであったことは間違いない
と思います。

今後,ポケモンがオンライン形式の通信手段を
とるかどうかはわかりませんが,遠距離通信は画期的だと思うので
ぜひとも取り入れてほしいところであります。


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