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レビュー:ゲームボーイカラー [GBC]
ポケットモンスター金・銀(GBC対応 ゲームボーイカラー(GBC)

2年近く延期された『ポケットモンスター赤・緑』の待望の続編。
赤・緑から約3年後に発売された。

当時小学生だった私にとっては、
この3年間という月日はかなり長く感ぜられた。
今となっては、3年などあっという間に思えるが…。


なぜ、私がポケモン金・銀の批評を
いまさら書くのかといえば、
今までのポケモンシリーズの中で

『金・銀』が最も忘れ去られがちではないか?

と思えてきたからである。

赤・緑は
ファイアレッド・リーフグリーン』により
リメイクされ、私たちは思い出すことができた。
ルビー・サファイア』はまだ記憶に新しい。

早いもので、
『金・銀』の発売から既に6年*が経ってしまったのである。
(*レビューが執筆された当時)


というわけで、
『金・銀』をプレイしたことがある方は
「そうだったなぁ〜!」と、
プレイしたことがない方は
「こういうゲームだったのか」
という認識を持っていただければ。

私個人としては、DSとかでリメイクして欲しい。


追記:
このレビューが書かれたのは2005年。
その4年後の2009年9月12日にDS用として待望のリメイク作となる
ハートゴールド・ソウルシルバー』(HGSS)が発売されました。


『金・銀』が発売されるまでの間、
様々なポケモンに関連するソフトがリリースされた。
『ポケモンスタジアム』などは
『金・銀』が出る前に「2」まで出てしまった。
(なお、『金・銀』は『ポケモンスタジアム』および
『ポケモンスタジアム2』には対応していない)


それほど、当時の私たち小学生にとってはとても長い延期。
ソフトにもかなりの期待を寄せていたわけである。

具体的には、

1.前作との通信で、今まで育てたポケモンを金銀に連れて行けること!
2.前作の登場人物も出演すること!
3.ポケモンが100種類以上増えていること!


私個人で期待していたのはこれぐらい。
実際に『金・銀』は、その全てを満たすような形になっていたので、
私としてはとても満足である。


それだけではなく、
ポケモンの性別や、色違いのポケモン、なつき具合など、
さまざまな要素が追加された。

特に、「性別とかはどのように決めているのか?」など
当時無知であった私はよく考えさせられた。

ポケモンの個性の要素である「個体値」に着目し、
それを能力以外の要素の決定に用いるという考え。
その事実を知ったときは、まさに脱帽。
(個体値の本質の説明はルビー・サファイア攻略に掲載されている)


そしてまた、
このソフトが学校等で
さまざまな話題を呼ぶ要素を持っている。
何せ、新しいポケモンを捕まえるたびにヒーローになれるのである。
多くの仲間たちが出現場所や条件を聞きに群がってくるわけだ。

ほかにも、アルフの遺跡や大地を移動する伝説のポケモン、
ルギアやホウオウの出現場所など、新たな情報が発見されるたびに
クラス内、或いは学校内に広がってゆく。


極めつけはバッジ。
8つしかないと思われていたポケモンバッジ。
実はカントー地方のジムバッジも取得可能、16個でコンプリート。
常識を覆す話題であった。

8個集めて有頂天?になっているクラスメートに教えて、
優越感に浸ったことも覚えている。
あの頃の私はまだまだ子どもだった…。


そして、セレビィの組み込みにより広がる
都市伝説
実は売るだけしか価値が無かった非常に謎めいたどうぐ
「きんのはっぱ」と「ぎんのはっぱ」や「ウバメのもり」のほこらが、
やけにセレビィの出現条件の話題に持ち込まれた。

例えば、
「きんのはっぱとぎんのはっぱを両方持って
ウバメのもりのほこらに行けば、セレビィが現れる!」

というたぐいの噂。

その都市伝説も結局は後に発売することになる
クリスタルバージョン』の「モバイルシステム」によって
幕を閉じたわけだが。


戦闘においても、
新しい「あく」「はがね」タイプの追加や、
特殊能力を特殊攻撃と特殊防御に分けたこと、
(むしろ、なぜ前作で分けなかったのかが謎ではあるが…)
ポケモンのどうぐの所持を可能にすることによって、
戦術は一気に広がり
前作のポケモンの使用でさえも新鮮なものとなった。


また、道具を持ったポケモン同士を交換する事による、
事実上の道具交換やメールによるメッセージの交換。
通信交換の意義をより一層深め、
しかも『クリスタル』の「モバイルシステム」で
その通信交換の範囲は日本全国にまで広がりを見せた。


残念であったのが
トレーナーのレベルダウン。
何回でも挑戦できる四天王の最高レベルが50であったこと。
もう少し、対戦できる機会をシナリオ中に増やして、
最低でも65くらいは欲しかったところ。
3年経ってトレーナーが弱くなっては話にならない。

なので、ジョウト、カントーのジムバッジを全て集めて、
初めて四天王に挑戦できる権利を得る。
みたいな構成にしたほうが、四天王がカントージムリーダーより
弱いというおかしな設定も克服できたと思う。
まあ、これは私個人の意見に過ぎないが…。


もう1つ残念であったことは、
新登場のポケモンの使用頻度の低さ。
新ポケモンは能力的にスタンダードなものがいないため、
大会では赤・緑のポケモンが多数使われていた。

それでも、私などのポケモン保守派を見事に押し切り、
やはりポケモンヒットの火に油を注いだこのゲームの完成度は
まさに期待通りといったところだろうか?


Nohm (2005)



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■発売日:1999年11月21日 ■メーカー:任天堂


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